あなたは、レザーには本革や合成皮革のほかに、植物や果物から作られる植物皮革があることを知っていますか?
植物皮革って、本革や合成皮革と何が違うの?
植物皮革の1つであるアップルレザーは、本革や合皮に比べて環境への負担が少ない反面、2つのデメリットがあります。
- 色や質感の変化を楽しむことが出来ない
- 原料にポリウレタンが使われている
この記事ではデメリットやメリット、劣化のしにくさなど、アップルレザーと他の皮革との違いについて解説します。
動物の命を奪い、環境汚染の原因にもなる本革や合成皮革は、出来るなら避けたいですよね。
メリットだけではなくデメリットを含めて知り、本革や合皮から、環境に優しいアップルレザーに変えてみませんか♪
アップルレザーにはデメリットが2つあり!詳しく解説
アップルレザーは廃棄されるりんごなどから作られる、ヴィーガンレザーの1つです。
動物の命を奪わず、環境にも優しいアップルレザーですが、2つのデメリットがあります。
この章では、アップルレザーの2つのデメリットについて詳しく解説します。
絶滅や汚染から動物や環境を守るため、「ヴィーガン」というスタイルをとる人が増えていますが、デメリットがあることを知っておきましょう。
【デメリット①】色や質感の変化を楽しめない
使用するうちに色や質感が変わるのは動物の皮のレザーならではで、アップルレザーには経年変化がありません。
革製品の楽しみといえば、「使用するうちに色や質感が変わっていくこと」ですよね。
アップルレザーに経年変化が無いのは悲しいですが、色や質感の変わらない合皮のバッグを使っている私は、デメリットにはあまり感じませんでした。
【デメリット②】原料にポリウレタンを含む
アップルレザーはりんごのみから作られるのではなく、原料にプラスチックの1つであるポリウレタンが含まれています。
ポリウレタンは分解されづらく、捨てられると土や海に長く残り続けるため、生き物の死や環境汚染に繋がってしまう。
アップルレザーは動物の皮やプラスチックがメインの本革や合皮に比べると、環境に優しいのが特徴のレザーです。
しかし、環境への負担が全くないわけではない、ということは覚えておきたいですね。
アップルレザーのメリットは6つ!水に強くごみが出ない
前章1.「アップルレザーには2つのデメリットあり!詳しく解説」でアップルレザーのデメリットをご紹介しましたが、メリットも気になりますよね。
しなやかさが特徴のアップルレザーには、6つのメリットがあります。
この章では、アップルレザーの6つのメリットについて詳しく解説します。
【メリット①】水に強い
アップルレザーの1つ目のメリットは、水に強いことです。
私はレザーでなくても、ものは水に濡れると悪くなりやすいイメージがあるのですが、水に強いアップルレザーなら雨の日も安心して使えますね。
【メリット②】耐久性が高い
合成皮革など本革でないレザーは劣化しやすいのですが、アップルレザーは耐久性が高く、長く使うことが出来ます。
詳しくは次の章3.「アップルレザーは劣化しにくい!お手入れで更に長持ち」でご紹介していきますね。
【メリット③】軽い
アップルレザーは乾燥させたりんごをすりつぶして、樹脂と混ぜて作られており、とても軽いです。
4-2の章で紹介している「aplenaのApple Rucksack」の重さは750gで、1個約300gのりんご2.5個分という軽さ!
レザーは重いというイメージがあるので、アップルレザーがどれほど軽いのか、手に取ってみたくなりますね♪
【メリット④】様々なデザインや色の商品がある
アップルレザーは染色しやすく、本革よりも様々なデザインや色の商品があります。
アップルレザーは「本革では欲しい色が無い」「他の人と被らないものが欲しい」という方にぜひおすすめしたいレザーです♪
【メリット⑤】ゴミを減らすことが出来る
アップルレザーは、形がいびつで悪くなっているりんごや、加工される際に出るりんごの搾りかすなどから作られます。
りんごの実の部分だけではなく、皮、種、芯、枝や果汁など全てがアップルレザーの材料になるため、捨てる箇所がありません。
私はこれまで、りんごを切る時に、芯の部分を取ったり皮を剥いたりして、捨てる箇所が出ることを勿体ないなあと感じていました。
捨てられてしまうりんごを使い、さらに余す箇所なくアップルレザーに変えるというのは、とても素敵なアイデアですね♪
【メリット⑥】環境や動物に優しい
記事の中で何度かご紹介してきたように、アップルレザーはりんごから作られるため、本革や合成皮革と比べて環境や動物に優しいのが特徴です。
アップルレザーと本革や合成皮革の違いを簡単にご紹介しますね。
- アップルレザー
-
- 原料はりんご
- プラスチックの1つであるポリウレタンを原料に含む
- 捨てる際、ポリウレタン部分は分解されず、土の中に残る可能性がある
- 本革
-
- 原料は動物の皮
- 皮のために動物の命を奪う
- がんリスクのある化学薬品と大量の水を使っている
- 化学薬品の混ざった水を流すことで、水質汚染の原因になる
- 合成皮革
-
- 原料はプラスチック
- 捨てると分解されずに土の中に残るため、環境汚染の原因になる
一覧にしてみると、本革と合皮は環境や動物への負担がかなり大きいことが分かるね!
レザーといえば本革というイメージがありますが、アップルレザーにすることで環境や動物を守ることが出来ますよ。
アップルレザーは劣化しにくい!お手入れで更に長持ち
レザー素材の商品というと、動物の皮から作られる本革以外は劣化しやすく、長く使えないイメージがありませんか。
本革のレザーじゃないと、ひび割れしたり表面がボロボロ剥がれてきたりするよね…。
劣化しにくいアップルレザーなら、長く使い続けることが出来ますよ!
この章では、アップルレザーの耐久性やお手入れの方法などについて解説します。
この章で解説すること
アップルレザーは8〜10年使える!
アップルレザーは劣化に強く、8〜10年ほど使うことが出来ます。
アップルレザーを長く使うには、水に濡れたら拭くなど、大切に扱うことが重要!
私は合皮などのレザーは使って数年で劣化する印象があるので、8〜10年保つアップルレザーはかなり耐久性が高いのですね。
本革でないレザーは手軽な反面傷みやすいのが悩みでしたが、劣化に強いアップルレザーなら使ってみたいと思いました♪
お手入れは4ステップで完了♪
手順①、手順②にはポイントがあるので詳しくお伝えしますね。
濡らした布で拭く
アップルレザーは「使った後は拭く」ようにしておくと長持ちします。
乾いた布で拭く
アップルレザーが汚れている場合には、手順2の時に以下のようなものを布につけて拭き取りましょう。
汚れの拭き取りにおすすめ!
- ベビーオイル
- ユーカリ精油
- 少しの水に薄めたビネガーを混ぜた液
- レザー用クリーナー(靴)
また2-1の章でご紹介したように、アップルレザーは水に強く、防水スプレーは必要ありません。
靴などに防水スプレーを使う場合には、まず最初に目立たないところで試そう。
スプレーを使うことでアップルレザーが劣化する可能性があるため、使う前に問題がないかを必ず確認するようにしてくださいね。
2つのコツでアップルレザーを長持ちさせよう
アップルレザーを長く使う2つのコツ
保管は風通しの良い日陰で
アップルレザーの保管は、風通しが良く、直接日の当たらない日陰でしましょう。
靴同士をくっつけると、革が柔らかくなってお互いに張り付き、離れなくなってしまいます。
濡れたままにしない
アップルレザーを長く使うには、濡れた際や何かがついた際はそのままにせず、必ず拭くことが大切です。
以下のような場合は、濡らした布でアップルレザーを拭くようにしてくださいね。
- 消毒液など、アルコールの入ったものがついた。
- クリームなどがついた手で扱った。
私は面倒くさがりで、日々のお手入れをしたくないと思ってしまうのですが、ものを長く使うのにお手入れは欠かせないのだなと改めて実感しました…。
アップルレザーブランドならお勧めはRERIGOとaplena!
アップルレザーには多くのブランドがあり、軽さやしなやかさを生かして作られる商品は様々です。
今回はその中から、長野県の「RERIGO(レリゴー)」と、青森県の「aplena(アプレナ)」という2つの日本製ブランドを紹介します♪
この章で解説する2ブランド
【ブランド①】RERIGO(レリゴー)
「RERIGO(レリゴー)」は、長野県飯綱町発祥のアップルレザーブランドです。
そんな長野のRERIGOの、トートバッグと財布をご紹介します。
【RERIGO①】トートバッグ
- 「RINGOLEATHER® IVY PRODUCTS コラボ TOTE」
-
- 価格:59,800円+消費税10%(税込)
- COLOR:BLACK/DEEP RED
- 特徴:りんごをイメージしたデザイン、耐久性が高い
【RERIGO②】財布
- 「RINGOLEATHER® SAIFU」
-
- 価格:29,800円+消費税10%(税込)
- COLOR:BLACK/DEEP RED
- 特徴:シンプルで高級感が感じられるデザイン
RERIGOはシックなデザインの商品が多く、どんな場面にも合わせやすそうだなと思いました。
シンプルなレザーアイテムを探している方に、ぜひおすすめしたいブランドです。
RERIGOブランドサイトはこちらからチェック!
【ブランド②】aplena(アプレナ)
「aplena(アプレナ)」は、青森県のりんごを使ったアップルレザーブランドです。
元からある資源を何かに繋げたいという思いから、りんごの搾りかすをアップルレザーに変える取り組みが始まりました。
そんな青森のaplenaのおすすめは、キーホルダーとリュックサックです♪
【aplena①】キーホルダー
- 「Apple Room Key」
-
- 価格:4,800円(税込)
- COLOR:BLACK/GREIGE/OFF WHITE/BLUE
- 特徴:刻印サービス有り、贈り物におすすめ
【aplena②】リュックサック
- 「Apple Rucksack」
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- 価格:26,400円(税込)
- COLOR:BLACK/OFF WHITE
- 特徴:重さが750gで軽い、ノートパソコンが入る、濡れたら拭くだけでOK
aplenaは可愛らしいデザインのアイテムが多い印象でした。
可愛くておしゃれなレザーアイテムを探している方は、ぜひブランドサイトを覗いてみてください♪
aplenaブランドサイトはこちらからチェック!
アップルレザーを使った4アイテムを紹介♪
4-1の章や4-2の章で紹介したバッグや財布のほかにも、アップルレザーを使ったアイテムがあります。
【アイテム①】時計
2章「アップルレザーのメリットは6つ!水に強くごみが出ない」で、アップルレザーは水に強くて耐久性が高く、軽いとお話ししました。
アップルレザーの時計は耐久性や軽さに優れ、毎日の着け外しで痛みにくいのが特徴です!
また、時計などのアクセサリー類は汗で劣化することもありますよね。
水に強いアップルレザーの時計なら汗をかいても大丈夫と思えるのが、嬉しいところですね。
【アイテム②】靴
アップルレザーの靴はメリットである軽さを生かし、とても履き心地が良いです。
重い靴はすぐに足が疲れてしまいますし、「足に合うこと」は靴選びで大切なポイントですよね。
私は歩き方に癖があるのか靴擦れしやすく、合う靴が少ないので、足にフィットしてくれるアップルレザーの靴はすごく気になります♪
【アイテム③】ANAのヘッドレストカバー
アップルレザーは環境への優しさから、ANAの特別塗装機「ANA Green Jet」のヘッドレストカバーとしても使われています。
カバーは、appcycle(アップサイクル)株式会社の「RINGO-TEX(リンゴテックス)」というアップルレザー。
RINGO-TEXの使用は国際線のプレミアムエコノミーと、国内線のプレミアムクラスのみなのですが、一般的なカバーとどう違うのか気になりますね。
ヘッドレストカバーの詳細はこちら!
【アイテム④】フォルクスワーゲンのシート
アップルレザーの軽さやりんごの柔らかさを生かし、フォルクスワーゲンでは電気自動車のシートとして使われています。
私はレザーというとバッグや財布、靴など小物の素材というイメージだったので、車のシートになっていると知り驚きました!
まとめ
- アップルレザーのデメリットは2つ。
- アップルレザーのデメリット①経年変化が無く色や質感の変化を楽しめない、②原料にプラスチックの1つであるポリウレタンを含む。
- アップルレザーのメリットは6つ。
- アップルレザーのメリット①水に強い、②耐久性が高い、③軽い、④デザインや色が様々、⑤ゴミを減らせる、⑥環境や動物に優しい。
- アップルレザーは劣化しにくく8〜10年使うことができ、長く使う為には、濡れたら拭くなどの日々のお手入れが大切。
- アップルレザーのお手入れ方法は①濡らした布で拭く、②乾いた布で拭く、③風の通る日陰で乾かす、④完全に乾いたら完了の4ステップ。
- アップルレザーのおすすめブランドは、長野県の「RERIGO(レリゴー)」と青森県の「aplena(アプレナ)」。
- バッグや財布のほか、アップルレザーのアイテムには時計や靴、ANAのヘッドレストカバー、フォルクスワーゲンのシートなどがある。
アップルレザーは原料にポリウレタンを含んでおり、環境に全く影響が無いわけではありません。
本革や合皮などと比べ、環境や動物に優しいアップルレザーを選ぶことで、環境への負担を減らすことが出来ます。
環境に優しく劣化にも強いレザーを求めているなら、アップルレザーを選んでみてはいかがでしょうか。
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