先日、ふるさと納税返礼品に関わる仕事をしていて、他の地域での農産物が気になり、何気なく見て驚きの返納品を発見しました。
なんとピーマンみたいなのに辛味がとても強いと噂のメキシコ産だと思っていたハラペーニョが日本でも作られていて商品になってたのです!
他にも探してみたところ、ハバネロやご当地ならではのピーマンみたいな唐辛子が日本でも20種類以上作られていることを発見‼
こんなにも唐辛子やピーマンみたいな野菜があるなんて驚きです!
ピーマンだと思って買ったらピーマンじゃなかった…なんてことや、いただいたけどどうしよう…なんて時でも大丈夫‼
入手したときに困らずに美味しく、しかも簡単に調理できるようレシピを始め、唐辛子の種類についても徹底解説します!!
ピーマンみたいな唐辛子いろいろ!11種類を紹介
ピーマンみたいな野菜だったり、唐辛子だったりとわかりにくいので、簡単な図に分類してみました。
左側を【甘唐辛子種】、右側を【辛唐辛子種】と辛味の有無で違いを表しています。
日本では唐辛子は約20種類以上、ピーマンやピーマンみたいな野菜は約30種類以上生産されています。
全てを紹介すると膨大になるので、ここではよく目にする品種と、地域に根付いて発展してきたものを主に並べていきます。
お住まいの地域によっては当たり前のもの、地元で目にすることのないものもあるはずです!
それではピーマンみたいな野菜と唐辛子の品種と見た目の違いについて、さっそくご紹介していきます‼
【辛唐辛子】は辛味成分のあるピーマンみたいな唐辛子
- 青唐辛子
- ぼたんこしょう
- かぐらなんばん
- 島とうがらし
- ハラペーニョ
- ハバネロ
【青唐辛子】
青唐辛子の中には品種によって見た目がそっくりな辛くないししとうなどの品種もあり、素人では違いが分かりません。
青唐辛子の辛味はピリッとしていて、赤唐辛子よりも辛味が強いです。
【ぼたんこしょう】
引用 長野県中野市
最近目にしたピーマンみたいな唐辛子の中で一番ピーマンとの違いが分かりませんでした‼
こちらは主に長野県の一部で作られており、全国的に作られているものではなく希少価値がありますね。
ぼたんこしょうは辛味だけでなく、甘みも備わっていることが特徴の面白い唐辛子です。
【かぐらなんばん】
引用 新潟県南魚沼市
こちらは主に新潟県で作られている希少なピーマンみたいな唐辛子です!
見た目はピーマンより若干実がクシュっとしているように感じます。
かぐらなんばんの果肉は、ピーマンよりもやや肉厚で辛味は爽やかなタイプです。
【島とうがらし】
沖縄県で広く栽培されている2~3㎝の小さめなのでピーマンとは違いがわかりやすい赤い唐辛子。
島とうがらしの辛味はとても強いのにさっぱりとしていて、風味も良く、爽やかな香りも特徴としてあげられます。
他の唐辛子同様、青いうちに収穫して食すこともできます。
【ハラペーニョ】
ハラペーニョはメキシコを代表する青唐辛子で、ピーマンのでこぼこをツルっとさせた見た目。
ピクルスやソースなどとしてビンもののイメージが強いです。
辛さが強いと聞いていましたが、程よい辛味として使われていて、私はカレー専門店でハラペーニョを使ったカレーを美味しくいただきました。
野菜農家さんの一部の生産物として埼玉や愛知、沖縄など幅広い地域で作られています。
私は秋田県のふるさと納税返納品にもなっていることに大変驚きました。
【ハバネロ】
とても辛くておなじみのハバネロは世界一としてギネスに認定されていたこともあります。
見た目はほおずきのように少し丸っとした形で、ピーマンみたいなツルツルの皮を持ち、オレンジ色が一般的です。
市販のソースラベルから赤いと思っていたハバネロも、品種によって、緑から白、茶色、ピンクなどとカラフルに分かれていく面白い唐辛子です。
【甘唐辛子】は辛味成分のないピーマンみたいな野菜
- カラーピーマン
- パプリカ
- ししとう
- 万願寺唐辛子
- 甘長とうがらし
【カラーピーマン】
引用 みなとの野菜大辞典
ピーマンは緑色でシシ型や楕円形と形象され産地も広く収穫時期も長いので定番の野菜のひとつ。
ご存じの通り、シャキッとした触感と独特の苦み、しっかりとした緑のピーマンは幅広い料理で使う便利な野菜でもあります。
未成熟で緑色がはっきりしている時期がピーマン、熟成して赤やオレンジなどにしっかりと変化して収穫しているのがカラーピーマン。
枝についている期間が長いことから、栄養素も高くなり、苦みも和らぎ、甘みも増すことがカラーピーマンの特徴です。
【パプリカ】
引用 みなとの野菜大辞典
ピーマンよりも肉厚で大きさもあるパプリカは、色も赤や黄色、オレンジなどカラフルで料理に彩りを作ってくれます。
このほかに色やむらさきなど変わった色もあります
ピーマンみたいな苦みもなく、フルーティな甘みと酸味が味わいの違いがパプリカの特徴と言えます。
【ししとう】
引用 みなとの野菜大辞典
ピーマンみたいな緑色で細長く、青唐辛子そっくりなししとうは獅子唐辛子とも言われます。
ほろ苦さがししとうの特徴なので、大人の野菜といったイメージがあります。
【万願寺唐辛子】
引用 みなとの野菜大辞典
京都で古くから作られている万願寺唐辛子は京野菜のひとつとされています。
一般的なししとうとは一番の違いは大きさで、とても大きく、ピーマンみたいな緑色と、ししとうに似たちょっと皴の入る皮を持っています。
万願寺唐辛子は辛味もなく、ほんのりとした甘みを持ち、京野菜の雰囲気に合っています。
【甘長とうがらし】
引用 みなとの野菜大辞典
名前の通り、辛味がなく甘みがあり、独特の風味が他との違いの甘長とうがらし。
大きさは、ししとうと万願寺唐辛子の真ん中くらいで、こちらもピーマンみたいな緑色で、皮も少し皴を持ちます。
ピーマンと唐辛子の違いが面白い!辛味と色を徹底解説
ではピーマンみたいな唐辛子や野菜にはどんな違いがあるのでしょうか。
唐辛子は原産地が中南米で、ピーマンもピーマンみたいな野菜も唐辛子も、全て唐辛子の仲間です。
時はコロンブスがアメリカ大陸を発見するにまでさかのぼり、世界に広めたと言われています。
- 色の違いは収穫時期を変えただけ!!
- 辛味の違いは辛味成分の有無だけ‼
世界を渡り歩くなかで品種改良がなされ、たくさんの唐辛子やピーマンみたいな野菜に様変わりしていきました。
見た目がピーマンみたいな色形であっても、土地や風土、食文化によって変化が生まれたのですね。
しっかりした辛味が特徴の唐辛子や、辛味がなくなっていったピーマンみたいな野菜を知り、美味しくいただきましょう!
【辛味の違い】辛味成分カプサイシンがあるかないか
ピーマンみたいな野菜と唐辛子、その違いは辛味成分【カプサイシン】があるかないかです。
元々の辛い唐辛子の中に、時々辛くないもが混ざって実っていました。
中南米からアメリカに渡った際に、辛くないものの違いに着目して品種改良し、成分にカプサイシンを持たない「ピーマン」が開発されました。
そこからピーマンは英語で「sweetpepper」と言われています。
なぜpepper?と思った方は鋭いです!
辛味が胡椒の仲間と勘違いされたからとされています。
日本にも各地に入ってきたものが土地に根付いて今の産地や品種へと変わっていき、「甘唐辛子種」「辛唐辛子種」と呼ばれています。
【色の違い】収穫時期が違うだけ!!
ピーマンやピーマンみたいな野菜は緑、唐辛子は緑や赤などをイメージしますが、この違いは収穫時期だけです。
本来、ピーマンも唐辛子も収穫せずに置いておくと色が赤に変化していきます。
シャキシャキとした触感と緑色の発色、それゆえの青臭さや苦みがピーマンの良さとされ、未熟状態で収穫されています。
そのまま放置しておくと、緑色の色素である【クロロフィル】が分解され、赤の色素である【カプサンチン】へと変わっていきます。
変化は色だけでなく、青臭さや苦みの減り甘みが増し、実も少し柔らかくなります。
カラーピーマンは特性を生かして緑の時期ではなく、変色した時期に収穫することで、赤や黄色のピーマンとなります
赤や黄色、オレンジなどの色の違いはそもそものピーマンの品種が違うだけです。
パプリカや他の唐辛子なども、緑のうちに収穫するか、色が変化してから収穫するかの違いだけとは面白い野菜です。
お子さんなどが苦手に感じる苦みも、収穫時期を遅らせただけで栄養価の高まるカラーピーマンにチェンジすることで克服できそうですね。
ピーマンみたいな唐辛子のレシピを野菜ごと紹介!
ピーマンみたいな野菜は【甘唐辛子】として、ピーマンみたいな唐辛子は【辛唐辛子】としての特徴とそれぞれ最適レシピがこちら‼
辛唐辛子 | 甘唐辛子 | |
---|---|---|
特徴 | カプサンチンは水に溶けにくい 油・酒・酢には溶けやすい 加熱することで辛味が増す 砕いたり刻んだりしてもより辛くなる | 熱に強いビタミンが豊富 油を合わせることで栄養素の吸収力が高まる 曲がった形のものは比較的辛味を持っていることがある |
最適レシピ | 合わせ味噌 めんつゆ炒め 自家製ピカンテ | 甘唐辛子の蒸し焼き 甘唐辛子の揚げ浸し 甘唐辛子のみそ炒め |
カプサイシンは水に溶けにくく、熱にもつぶす力にも強いので、火を通したり刻んだりしても辛味は弱まりません!
カプサイシンは油や酢には溶け出す性質があるので、それを活かした辛味のある液体調味料もあり、自家製も可能です。
料理のアクセントとして薬味のように使うことや、一品料理として使うことができるのは重宝しますね!
ピーマンみたいな唐辛子はたくさんの種類があるので、いろいろ使いまわせる簡単に作れるレシピをご紹介しています。
パプリカと他のピーマンみたいな野菜とは風味が違うので、パプリカについてはこちらの記事がお勧め!!
【辛唐辛子で作る合わせ味噌】
辛いものは辛く食べたい!辛さを活かしたレシピ
材料
- 辛唐辛子 60g
- サラダ油 大さじ1/2
合わせ調味料
- 味噌 60g
- みりん 20g
- 酒 20g
- 砂糖 20g
作り方
- 唐辛子は洗ったあとヘタを取りみじん切り、もしくは輪切りにします。
- 激辛好みの方はワタはそのままに、ほどほどの方はワタなどもしっかり取り除くことをおすすめします。
- 調味料を合わせておきます。
- お鍋に油を入れて熱し、①の唐辛子を入れ炒めます。
- 5分程度を目安に、中火でいため、水分がとびしんなりしていたら③の合わせ調味料を加えます。
- 全体に混ざるように軽く炒めたら、火を弱火にしてフタをして5分ほどおきます。
- 今度はフタを取り、中火よりの弱火にして10分程度炒める。焦げやすいので注意しましょう。
- 水分がなくなってきたら火を止め、出来上がりです。
あまり辛すぎるのは苦手という方は、種まわりのワタ部分を取り除いてください。
この部分に辛くなる成分カプサイシンがたくさん詰まっています!
素手で作業をしたり、目に入ったりすると、カプサンチンの作用で痛みが出るので、気を付けましょう‼
手に付いた場合は水に溶けにくいので油やアルコールで洗い流してください‼
目に入ったら水洗いしたり、目薬を差したりして、痛みが治まるまでこすらずに我慢しましょう。
【辛唐辛子で作るめんつゆ炒め】
まるごと栄養を摂りたい!辛さを和らげてみも食べるレシピ
辛味成分カプサイシンだけではなくビタミンCやビタミンEなどのビタミン類も豊富な野菜でもあります。
火を通しても壊れにくいので丸ごと食べるのもいいですね!
材料
- 辛唐辛子 200g
- めんつゆ 大さじ1~2
- しろごま 大さじ1(なくてもOK)
- 鰹節 大さじ1(なくてもOK)
作り方
- 唐辛子は洗ったあとヘタを取り、食べやすい大きさに切ります。
- 激辛好みの方はワタはそのままに、ほどほどの方はワタなどもしっかり取り除くことをおすすめします。
- フライパンに①をいれ、中火よりの弱火でしんなりするまで乾煎りします。
- めんつゆを回し入れ、なくなるまで炒めます。
- 白ごまを入れ、混ぜ合わせます。
- 混ざったところで火を止めます。
- 盛り付けた後に鰹節をかけて出来上がりです。
大人味のピリ辛の一品です。簡単でおつまみにも最適です
シンプルなので食べやすい大きさに切った油揚げを一緒に乾煎りしてみたり、ピーマンと合わせてみたりしてもgood!
【自家製ピカンテ(辛唐辛子の辛味の付いたオリーブオイル)】
辛味成分を存分に活かす!簡単自宅で辛味調味料作り
多すぎた!食べきれない時の保存に便利なレシピ
材料
- 辛唐辛子 8g
- オリーブオイル 250g
- にんにく 1~2かけ(おこのみでなくてもOK)
作り方
- 唐辛子は洗ったあと、しっかりと水分をふき取ります。
- オイルが染みこみやすいようにフォークや爪楊枝などで軽く穴をあけておきます。
- フライパンにオリーブオイルと①を中火よりの弱火で軽く炒めます。
- このみで軽くつぶしたにんにくを入れて一緒に炒めます。
- 火が通ったところで火を止め、粗熱をとります。
- 常温で1か月ほど持つので、熱湯消毒したビンに移して出来上がりです。
*自家製ピカンテはパスタやサラダドレッシングなどのちょっとしたアクセントにぴったりです。
【甘唐辛子の蒸し焼き】
蒸し焼きにして栄養を閉じ込めたまるごとレシピ!
材料
- 甘唐辛子 200g
- サラダ油 小さじ1/2
- 鰹節 少々
- 醤油 適量
作り方
- 甘唐辛子は洗ったあと、軽く水気を切ります。
- フライパンにサラダ油を入れ、中火で熱し、しっかり温まったところで①を重ならないように入れます。
- フタをして弱火にし、8~10分程度、くたっとするまで蒸し焼きにします。何度か焼ける面を変えてください。
- 全体的に色も変わり、実もヘタ部分も柔らかくなったら火を止めます。
- 盛り付けて鰹節と醤油をかけて出来上がりです。
蒸し焼きは油を切ったツナを混ぜ合わせても美味しくなりお弁当のおかずにもできます。
【甘唐辛子の揚げ浸し】
材料
- 甘唐辛子 200g
- 揚げ油 適量
合わせ調味料
- ポン酢 50ml
- すりおろし生姜 小さじ1/2
作り方
- 甘唐辛子は洗ったあとヘタを取り、3ヶ所ほど切り込みを入れ、水気を切っておきます。
- ボウルに合わせ調味料を入れて準備しておきます。
- 3㎝ほど揚げ油を注ぎ170°に熱し①を入れ、大体1分程度、揚げます。
- 火が通ったら、油切りをします。
- ②で用意しておいた合わせ調味料をよく混ぜ合わせ、熱いうちに④を入れてラップします。
- 粗熱が取れたら、冷蔵庫に入れ30分ほど冷やして漬け込みます。
- 盛り付けて出来上がりです。
揚げだし豆腐やナスを素揚げして一緒に漬けるのも美味しいです。
【甘唐辛子のみそ炒め】
材料
- 甘唐辛子 150g
- 鰹節 2g
- マヨネーズ 15g
合わせ調味料
- 砂糖 5g
- 味噌 25g
- みりん 10g
作り方
- 甘唐辛子は洗ったあとヘタを取り、水気を切っておきます。
- 合わせ調味料を混ぜておきます。
- フライパンを温めたらマヨネーズを入れます。
- 弱火にして①を入れ5~7分程度炒めます。
- マヨネーズが透明になり、しんなりしてきたら、②を入れます。
- 混ぜ合わせるように炒め、鰹節を入れます。
- 軽く混ぜ合わせて鰹節が馴染んだところで火を止めます。
- 盛り付けて出来上がりです。
豚肉などの肉類と組み合わせても、マヨネーズで炒め合えすることでしっかりまとまります。
まとめ
- 世界で100種類ほどあるピーマンみたいな唐辛子は、青唐辛子のほか、ぼたんこしょうやハラペーニョが日本で主流になっています。
- 苦みが苦手なお子さまには収穫時期が違うだけで栄養価が高まったカラーピーマンがピッタリです。
- 唐辛子は熱にも力にも強いので、火を通したり刻んだりしても辛味は弱くなりません。
- 辛味成分はワタの中にあるので、辛味に弱い方はワタを取りましょう。
- 唐辛子の辛味成分は油に溶けるので、油を使った炒め物や揚げ物にすると辛味が和らいで丸ごと食べられます。
- ピーマンみたいな野菜は熱に強いビタミンが豊富なので蒸したり炒めたりして身体に取り入れられます。
唐辛子はというと、ししとうのような青唐辛子と鷹の爪のような赤い乾燥した唐辛子しか思いつきませんでした。
名前が違うので唐辛子の仲間だと思わずに食べていたものもたくさんあり、生活の中に根付いているものだと知りました。
いろいろな特徴がわかったので、さっそくいろいろな種類の自家製調味料を作って食べ比べてみようと思います!
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